宇野常寛が考える転職と副業「0か1かは好きじゃない」
宇野常寛さん3月毎日更新 Q6. 「なぜ自分で会社を立ち上げようと思ったのですか?」
その後、『ゼロ年代の想像力』がヒットしはじめて副業のほうが忙しくなってきます。そこで、もう一度交渉して本業のほうを週3にしてもらいます。まあ、給料も5分の3になりましたけど、本当に理解がある会社でした。ちなみに、今のように副業がブームになる10年くらいの前の話ですね。
物書きの世界は一念発起して会社を辞める人も少なくありませんが、僕は0か1かという世界が好きじゃありません。それに、お金で苦労したくなかったので、まずは副業でできるように転職活動をし、物書きとしての仕事が忙しくなるに連れて会社と条件交渉。その度に給料を引き直してきました。
働き方としては、「お金で時間を買う」ことも実践していました。アクセスの良い街中に住んでいましたし、必要ならタクシーもバンバン使う。今でもそうですが、当時からそうやって考えていましたね。その代わり、本当に人の2倍働いていましたけどね。
〈明日の質問は…… Q7.「今年で40歳。どんな40代を過ごしたいですか?」です。〉
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宇野常寛・著『母性のディストピア』
宮崎駿、富野由悠季、押井守--戦後アニメーションの巨人たちの可能性と限界はどこにあったのか?
宮崎駿論4万字、富野由悠季論10万字、押井守論10万字の作家論を中核に、アニメから戦後という時代の精神をいま、総括する。
そして『シン・ゴジラ』『君の名は』『この世界の片隅に』――現代のアニメ・特撮が象徴するさまよえるこの国の想像力はどこにあるのか?
『ゼロ年代の想像力』『リトル・ピープルの時代』とその射程を拡大してきた著者の新たな代表作にして、戦後サブカルチャー論の決定版。